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『源氏物語』が描く平安貴族の優美な世界を、
極彩色の立体で再現
国宝「源氏物語絵巻」は、『源氏物語』を絵画化した絵巻で、物語が成立してから約150年後の12世紀に誕生した、現存する日本の絵巻の中で最も古い作品です。「源氏物語絵巻」の多くの情景描写には、天井を取り去って室内を表現する「吹抜屋台」という技法が用いられており、登場人物の身につける装束をはじめ、平安時代の室礼や調度などが見事な筆致で描写されています。この度の企画展では、「源氏物語絵巻」に用いられたこの「吹抜屋台」の技法に基づき、絵巻としては現存していない名場面を、実物の1/4サイズで細部に渡るまで忠実に立体再現しました。さらには『源氏物語』で登場人物が身につける優雅な平安貴族の装束や装具の原寸大の実物展示も行います。極彩色で彩られた、『源氏物語』が描く平安貴族の優美な世界を、立体再現された具現展示でお楽しみください。
1/4寝殿展示
紫の上の法華経千部供養
『源氏物語』「御法」より
源氏51歳の3月10日、紫の上は私邸である二條院で法華経千部供養を執り行いました。病を患い、出家を臨むようになった紫の上の主催により、集った人々が、極楽浄土が顕現したかのような法会と評した、法華経千部供養の様々なシーンを、1/4の具現展示で再現しています。
1/4寝殿展示
歳暮の衣配り
『源氏物語』「玉鬘」より
源氏35歳の年の暮れ、秋に落成した六條院春の御殿において、源氏は紫の上と共に、御殿の各町に住まわせている女君たちのための正月用の晴れ装束を調えました。各々に相応しい装束を見立てるよう源氏に勧めた紫の上でしたが、源氏自らが選びゆく、きらびやかな衣裳を目の当たりにして、紫の上の心中は複雑です。この『源氏物語』「玉鬘」の巻に描かれた歳暮の衣配りを、1/4の具現展示で再現しています。
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